熊本地震体験記、熊本復興のために出来ること。

2016年4月14~16日に起きた熊本地震から10日。現在の熊本市内はインフラも大きく復旧し(水・ガスが一部まだですが)、日常を取り戻しつつあります。しかし甚大な被害が出た「益城町」「南阿蘇」は・・・ぐしゃぐしゃの町並み、崩落した阿蘇大橋、俵山トンネル・・・。復旧には何年掛かるのか?私たちに出来ることは?

 

こんにちは!ブログ管理人の浅次郎です。

 

熊本地震の発生から10日が経ちました。

 

熊本地震私たちに出来ること

熊本地震、私たちにできること

 

この間・・・巷では度重なるマスコミの横暴事件(ガソリンスタンドの横入り、取材禁止の避難場所での無神経な報道・・・報道ヘリの音はホント邪魔。町内放送聞こえない)とか、地方行政の機能停止とか(物資はあるのに避難所に届かない。給水車も来ない)、飛び出して来た子供を轢きそうになった事件とか(ど、道路に飛び出してくんじゃねええええええ!交差点に車を止めるんじゃねえええええ!)・・・色んなことがありましたが、

 

イチ被災者として、思ったことを書こうと思います。

 

最初に、まだ熊本地震はまだ終わっていません。
1週間以上経った今でも余震が続いています。
震度2~4クラスの地震はしょっちゅうです。

 

「いつまで余震が続くんだ・・・」

 

被災した人達の中にあるのは

「16日熊本地震本震」の恐怖・・・。

(私も潰れて死ぬかと思いました)

 

なので、
未だに避難所に避難されてる方、
夜は車中泊をされている方がまだまだ沢山います。

 

逆に、私のように地震に慣れてしまっている方もいます。

 

震度2~4くらいの地震は一日に何度も来るので、
もう完全に慣れてしまいました。

 

「あ、(地震が)また来た」

 

という感じで恐怖心はさほどありません。ウチの奥様は余震が来る度に恐怖が蘇るタイプで、自宅にいるのを怖がるのですが・・・我が家には小さい子供がいるので避難所生活は難しく(迷惑を掛けるので)、早めに自宅に戻り、自宅で寝起きしています。

 

そして、多くの被害はあるものの
熊本市内は平穏を取り戻しつつあります。

 

陥没した道も急ピッチで補修されてますし、
通行止めや渋滞も大分緩和されてきました。

 

我が家の中も大分片付きましたよ。
地震直後の我が家の被害の模様はこちら

 

近所のMrMaxでは屋外で必要物資が販売されてますし、

 

熊本地震MrMax

 

熊本市内のお風呂屋さんは当初相当列ばないと入れなかったのですが、
今は普通に入る事ができます。
(私の住むエリアは未だに一日のほとんどが断水中でお風呂に入れません)

 

あ、近所の託麻スポーツセンター(避難所)では、
京都から来た自衛隊の方々が「自衛隊風呂」を営業してくれてまして、

 

自衛隊風呂1

託麻スポーツセンターの運動場に自衛隊風呂が出現!

 

自衛隊風呂2

のれんには「舞鶴」の文字が。

 

自衛隊風呂3

風呂の入り口はこんな感じになってまして、意外と広いです!更衣室の青い部分は濡れているので靴下は脱いで行った方がいいかも。

 

自衛隊風呂4

中には5~6人は入れそうな浴槽が二つ。奥は熱めで、手前がぬるめでした。洗い場にはちゃんとシャワーがついててボディシャンプー・シャンプー・リンスの類も常備。ただ、石鹸はありませんでした(←石鹸派)。

 

いいお湯だったっす(感謝!)。

 

ただ、一度に入れる人数が限られてまして、特に女性の方は昼間にもかかわらず長い列が出来ておりました。男性の方が全然混んでませんでしたけどね!

 

しかし、近所の方からすると・・・遠くのお風呂まで行かなくていいですし(車がないと行けないし)、無料で入浴することが出来ますので、とてもとても助かっていますよ。

 

また、自衛隊の方々には「ミニ演奏会」もやって頂きまして、

 

熊本地震自衛隊のミニ演奏会

 

私は自宅の窓から見ておったのですが(町内にいた方はみんな聞こえてきたと思います)、トランペット?の二重奏で「涙そうそう」など数曲。ジーンと感動しましたよ。避難所の方々はもちろん、地域の皆が勇気を貰ったと思います。

 

有難う自衛隊!

 

・・・

 

私は、というと・・・

 

他県から沢山の物資が、
私の実家に直接届いておりまして、

 

熊本支援物資

 

これらをご近所に配布したりしておりました。

 

また、

熊本市内の大概の学校はGW明けの5月9日まで休校。
(多くの学校が避難所となっています)
幼稚園や保育園もお休みとなっています。

 

そのため、近所の腹をすかした子供たちがヒマを持て余しており、
何故か我が家に大集合・・・(笑)。
(共働き世帯が多いのです)

 

これも何かの縁だと考え、お昼食べさせたり、遊んであげたり、一緒にお勉強したり・・・保育所のように子供たちの面倒を見ているのですよ(笑)。

 

熊本地震被災1

近所の子供を集めて、おばあちゃんの英語教室。

 

ま、色々ありますが、

 

大丈夫。

被害の大きさには目を覆いたくなりますが(農林被害は236億円以上)、

笑顔も増えて来ましたし、

熊本市内はどんどん日常を取り戻しています。

 

・・・

 

だけんどもしかし。

 

未だに、日常に戻れない地域があります。

 

激震地だった「益城町」「南阿蘇地区」であります。

 

私、この目で震源地の様子を見ておこうと、
車を走らせ益城町まで行ってきました。
(我が家から車で15分程度なのです)

 

熊本地震益城町被害の様子

 

益城町と言ってもとても広く、
最初は熊本市内よりも屋根のブルーシートが目立つ程度でしたが・・・
益城町の中心部に入ると景色が一変したのです。

 

・・・絶句。

 

熊本地震益城被害1

益城町の市街地に入った。

 

熊本地震益城被害2

何かのお店でしょうか・・・隣は床屋さん?

 

熊本地震益城被害3

益城町役場は無事だったようです。道を挟んで炊き出しが行われてました。

 

熊本地震益城被害4

進むに連れて建物の被害が大きくなります。

 

熊本地震益城被害5

コレより先は通行止め。遠目で見る限り・・・この先は更にやばかったっす。右折。

 

熊本地震益城被害6

この家はまだまともですが、中はどうなってるやら・・・

 

熊本地震益城被害7

完全に崩れ落ちた家。

 

熊本地震益城被害8

店?の前で佇むおじさん。一階部分が完全に潰れている。

 

熊本地震益城被害9

電柱も真っ直ぐ立ってません。

 

熊本地震益城被害10

1階部分は完全にぺしゃんこ。

 

熊本地震益城被害11

全壊。

 

熊本地震益城被害12

ここも何かのお店だったのだろうけど・・・

 

熊本地震益城被害13

家は斜めに・・・。電柱は今にも倒れそう。

 

熊本地震益城被害14

何かのお店だろう・・・

 

熊本地震益城被害15

漬物屋さんか・・・

 

熊本地震益城被害16

今にも崩落しそうな家。

 

熊本地震益城被害17

惣領神社もこの有様。

 

熊本地震益城被害18

真っ直ぐ立ってる建物は皆無。

 

これらの写真は通行出来る道からランダムに撮ったものであり、損傷が大きい家などを選んで撮ったわけではありません。ただ、比較的新しい家は被害も少ないです(見た目は)。古い木造住宅が・・・ひとたまりもなかったように思えます。

 

また、「通行止め」の地区には入ることが出来ませんでした。
つまり、被害の中心地はさらに凄惨な状況だということです。

 

こちらの動画の方が分かりやすいかもしれません。

 

 

地震保険の話を前回しましたが、
この中で一体何軒の家が地震保険に入っていたのでしょう?

 

入っていたとしても地震保険に掛けられる保険金は火災保険に掛けられる保障の半分。
家財保険に入っていたとしてもプラス数百万でしょう。
国からの援助は「全壊+新築」でMAX300万円と聞きます。

 

新しく家を建てるとしても全然足りないわけで、足りない分は当然自腹なわけですし、全壊したお店などは当分営業すら出来ないわけですし(つまり収入がない)、借金や住宅ローンが残ってる方も多くいるでしょうし、

 

自力で元通りの生活、

自力で元通りの町並みに戻るか?

 

と言われれば・・・

 

非常に難しい・・・と言わざるを得ません。

 

皆さんの温かい支援の手が必要です。

 

・・・

 

そして・・・南阿蘇地区
(阿蘇、西原村などの周辺を含みます)

 

この地区には危険過ぎて行くことが出来ませんが、

 

被害甚大です。

 

こう言ってはなんですが、
建物やインフラの被害はどうにかなります。

 

どうにもならんのが、

「土地」そのものの被害。

 

その最大のものが、

 

阿蘇大橋崩落

 

阿蘇大橋崩落2

 

国道57号線の分断と阿蘇大橋の崩落です。

 

ドローンで撮影された動画。

 

国道57号線は、熊本市内と阿蘇・大分を結ぶ大動脈。言うまでもなく阿蘇は九州有数の観光都市であり、57号線は「阿蘇の生命線」なのです。多くの観光客が「熊本インター」で降りた後に、57号線を登って阿蘇に向かうのです(熊本市内に住む私たちも57号線を登って阿蘇に行くのです)。

 

この国道57号線。行楽日和の土日は毎週大渋滞が起きるのであり、GWなんぞは観光客の車で・・・びっしりと埋め尽くされるのです。

 

また、その57号線と南阿蘇を繋げているのが、全長200mの阿蘇大橋。

 

大規模な山崩れが起きたのが、この超重要な三叉路。阿蘇大橋もその山崩れに巻き込まれて崩落。地盤が大きく崩れていることから、単純に土砂をどけて道を作りなおせばいいって問題ではありません。もともとが一級河川の白川の渓谷沿いに作られた狭い道でありまして、これだけ崩れたあとですからこの地盤の上にそのまま道を作るのは大変危険だと思われます。また山崩れが起きないとも限りませんので、その対策も必要です。

 

復興までに何年掛かるか分かりません。

 

また、南阿蘇のもう一つの入り口「俵山トンネル」(全長2km)ですが、現在全くと言っていいほど情報が入ってきません。トンネルが崩落したという噂ですが、道もいたるところで陥没してるようなので、そもそもトンネルに近づけないのかもしれません。返す返す、真夜中の地震で良かったです。この周辺・・・土日は沢山の車が通るのですよ。

 

 

俵山トンネルの道崩落

 

こちらも・・・復旧までにかなりの時間が掛かりそうです。

 

復旧までに時間が掛かる。

 

1ヶ月や2ヶ月じゃなく、数年掛かるとすれば・・・

 

周辺の企業、温泉、ホテル、旅館、ペンション、道の駅、コンビニ、ガソリンスタンド、レストラン、数多くのゴルフ場、牧場、農家、阿蘇ファームランドやカドリードミニオン(クマ牧場)等の観光施設は・・・

 

仮に営業を再開しても、
地震の風評被害などが収まったとしても、

 

お客さんが全然来ない(来れない)!

 

ということになるのです。

 

※この間、唯一熊本と阿蘇をつなぐ道がミルクロード・・・となります。ご存知の方も多いと思いますが、この道は片側一車線の山道です。経済を回すための道路ではなく、阿蘇の景観を楽しむための道。ミルクロードも一部陥没したようですが復旧したようです→ミルクロード全線開通

※南阿蘇と熊本市をつなぐのは「高森」→「山都」のみとなりますが、こちらは宮崎との県境経由となりまして、めちゃくちゃ遠回りとなります。

 

いずれにせよ、

 

阿蘇の経済は数年に渡って大打撃。
多くの産業や会社が潰れてしまうことになりかねません。

 

一刻も早い復旧を望みます。

 

そして皆さんの温かい支援の手が必要です・・・

 

・・・

 

今回の熊本地震。
亡くなった方には申し訳ないのですが、地震の規模(阪神淡路大震災と同規模だという話ですが)からすると非常に死者が少ないと思います。

 

なぜなら、本震は真夜中(1:26)だったので、巨大地震に付き物の「火事」が起きませんでした。もしこれが夕食時、朝食時であったら・・・益城町などは火の海だったかもしれません。

 

また、山の崩落や道の陥没などの犠牲になった方も少なかったと思われます。阿蘇大橋の交差点など・・・昼間であれば数百台が巻き込まれていたかもしれません。俵山トンネルなどは全長2kmの大トンネルです。昼間であったら一体何台の車が巻き込まれたでしょう。

 

多くの命は助かった・・・

 

それは本当に不幸中の幸いだったのですが、
家も仕事も失った方達の絶望はいかばかりでしょうか・・・。

 

大事なのは今後です。

 

こう言ってはなんですが、

 

亡くなった方は帰ってこないし、
起きたことはしょうがないし、
時間が戻ることもありません。

 

悲しむだけ悲しんだら、

前を向いて立ち上がらねばならんのです。

 

今後、熊本は復興に向け全力で頑張って行かねばなりません。

 

そのために必要なのは、

 

何よりも

 

お金、です。

 

被災した自治体にも、被災した人達にもお金が必要です。

 

どんな形でも構いません。
ワンコイン寄付でもTポイント募金でもふるさと納税でも・・・
コンビニでお釣りチャリンでも構いません。

 

また寄付する勇気がない方は、
twitter拡散でもfacebookシェアでもLINEで友達に紹介でも構いません。
寄付には勇気が必要です。なかなか出来ることではありません

 

どんな形でもいいです。

一つだけでも行動して頂ければ嬉しいです。

 

日本赤十字社義援金

熊本県義援金

Yahooネット募金(TポイントOK)

楽天募金(楽天ポイントOK)

ふるさと納税で支援

 

最後に、今回の熊本地震で亡くなった方のご冥福をお祈りするとともに、家を失くされた方、怪我をされた方、仕事を失くされた方に心よりお見舞い申し上げます。大変ですけど、本当に大変ですけど、頑張って行きましょう。

 

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